「ヘルスケアデータの意味を正しく理解し、適切な分析を行って企業活動につなげたい」
という民間のニーズを踏まえ、
医療データの活用に造詣のある人材を育成することを目的とした短期集中コースです。
期間:2021年度4月〜9月
近年、診療レセプトデータなど、医療の現場で生成される様々なデータ (以下、医療データ) の利活用が推進されています。これまで、医療データは主に医学系研究者によって利用されてきましたが、レセプト情報・特定健診等情報データベース (NDB) の民間企業への提供が認められるなど、民間企業を始めとした広範囲な利活用が期待されています。
一方、医療データの中には実臨床から乖離した情報が含まれているため、診療の実態を考慮せずに分析を行うと「解釈の誤り」に陥る可能性があります。しかしながら、診療の現場は医療従事者以外には馴染みがなく、またアクセスも限らているため、そうした乖離の発生を想定して分析や解釈を行うことは容易ではありません。
そのため、医療データを広範囲に、かつ適切に利活用するためには、医療データを適切に取り扱い、分析するだけでなく、診療の実態を考慮して分析結果を解釈できる人材の育成が求められます。
dot.bは、医療データの活用基盤を 構築・運営する人材や医療データを利活用できる人材を育成することを目的とした「KUEP-DHI」の一環として、ご参画頂く企業との共同研究という位置づけで実施するインテンシブコースです。
ご参画頂いた企業には、社員様を4〜9月の6ヶ月間、コース参加者として派遣して頂きます。参加者には、コース事務局が選定する京都大学大学院科目の履修や、コース独自の講義および実習・演習への参加を通して、医療データ分析に必要な知識や技術を学んで頂きます。また、診療の実態についての講義や実習に加え、病院見学を行って医療の現場を経験して頂くことで、医療データが生成されるプロセスを実感して頂きます。最終的には、ご自身でレセプトデータ等を用いた分析を行うとともに、医療の現場に精通した研究者と議論しながら、データが生成される過程を考慮した解釈を行います。またコース全体を通じて、少人数で密接なコミュニケーションを行える環境のなかで、積極的な質疑応答や議論を行って知識や技術の定着を図ります。
dot.bでは、医療データの利活用を通じて企業活動に貢献できる人材を育成を目的としています。さらには、参画頂いた企業とコース内容についての積極的な意見交換を行い、民間企業におけるニーズに合った教育プログラムを開発することで、医療データ利活用の裾野を広げることを目指します。
dot.b では、参画頂く企業と共同研究契約を締結し、社員様を主参加者または副参加者としてコースに派遣して頂きます。
主参加者
コースにフルタイム参加するとともに、「科目等履修生」として京都大学大学院の講義を履修して頂きます。また、京都大学医学研究科プロジェクト研究員の身分を付与し、コースとして利用申出を行っているNDBをご利用頂きます。
また、京都大学医学部附属病院における「新型コロナウイルスに関する当院職員等の行動方針」をお守り頂くことで当院職員に準じる立場と見なし、職員の権限を一部付与するとともに、感染対策を実施した上で診療エリアにおける見学を行って頂きます。
副参加者
当コースから提供する講義 (原則として遠隔実施) への参加を可能とし、主参加者様と同様、プロジェクト研究員 (京大関係者) の身分を付与します。
講義および一部の実習: ウェブ会議システム (Zoom) を用いた遠隔実施
実習および演習: 京都大学医学部附属病院 先端医療機器開発・臨床研究センター 505室
具体的な経費や手続については事務局までお問い合わせ下さい。
こちらに記載の問い合わせサイトからご連絡ください。