実践的医療経営プロフェッショナル教育事業
課題解決型高度医療人材養成プログラム
健全な病院運営実現のため、教育プログラムの開発および教育体制を構築し、 地域の実情に応じた経営戦略の企画や立案能力を兼ね備えた医療人材を養成していきます。
01ごあいさつ
病院は公的機関であると同時に、一つの経営体でもあります。健全な経営が維持できなければ、 病院が社会に提供すべきサービスを安定して提供することができなくなり、ひいては社会に大きな混乱をもたらすことになります。
経営の要諦は、組織の目的達成のために、限られた資源をいかに最大活用するかにあります。 そのためには、もてる経営資源、構成員の状況認識、自らの置かれた社会的位置と役割、自らを取り巻く法制等の取り決めを熟知し、 論理的に適切な選択肢をトップマネジメントを含む組織の構成員全体に示し、一旦決定がなされたならば、 組織全体が一つの方向を向いて走れるように整える、組織のハブとしてトップマネジメントを支える人材が必要です。 そのハブが二重三重にトップマネジメントから組織の末端までを結びつけられれば、組織全体を押し上げる力はさらに強くなると、私は考えます。
京大病院KUMAHOPEプログラムでは、医師・看護師の医療者から、病院の裏方を支える事務職員まで、 病院を支えるありとあらゆる人を対象に、ハブ人材が備えておくべき、基礎的知識、情報分析力、危機管理能力、 企画立案力を育む教育を、忙しい日常業務を縫って受けられるようにe-Learning等のICTツールを最大限活用して、皆様に提供して参ります。
病院に希望を与えられる人材に自らなりたい方々、病院の中核を担うハブ人材を育てたいマネジメント層の方々に、ご活用いただければ幸いです。
課題解決型高度医療人材養成プログラム
プログラム運営委員長 黒田知宏
02背景・課題
社会や経済情勢の変化に伴い、国民の生命や健康を預かる大学病院の運営に大きく影響を及ぼしており、 中長期的視点に立った安定した病院運営の構築が喫緊の課題であり、大学病院からの要望の声を多くいただいております。
大学病院は、教育研究の場であると同時に、質の高い医療を提供している中で、高度な医療や不採算な医療を責務として実施しております。
大学病院機能の維持及び病院運営を確立するために、経営戦略の企画や立案などの能力を有した医療人の養成が重要と考えております。
03取り組み
目的
地域の実情に応じた経営戦略の企画や立案等の能力を兼ね備えた医療人材を養成します。
内容
大学及び大学病院において、大学病院の経営戦略の企画や立案等に関する教育プログラムの開発及び現場での実践的な人材を養成します。
附属病院内に経営に関する組織、体制を整備した上で、病院経営戦略を実践いたします。
院内の診療科や関係部署、学内の関係講座、他大学病院、自治体や医療機関などとの連携を図ります。
対象
医師、看護師、医療従事者、大学院生など
04期待される効果
大学病院における効果的な運営の実施
大学病院における経営の改善
地域の実情に応じた質の高い医療体制の確保